teacup. [ 掲示板 ] [ 掲示板作成 ] [ 有料掲示板 ] [ ブログ ]


新着順:2059/2555 記事一覧表示 | 《前のページ | 次のページ》

ZacateはCULVに勝るのか?

 投稿者:御茶目菜子  投稿日:2011年 1月13日(木)13時53分9秒
  通報 編集済
  1月5日に書いたAMDの新CPU(コードネーム:Zacate)だけどついに搭載製品が発表
されたにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/hothot/20110113_419689.html
http://plusd.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1101/13/news016.html
このVAIO Yはいわゆる「CULVノート」であり従来モデルはCore i3-380UM(1.33GHz)が
搭載されていたけどこの度の新モデルではZacateことAMD E-350(1.6GHz)が搭載されて
いるためその性能が気になるところにょ。
SandyBridgeを搭載するという選択肢はあったのだろうけどULV版が発売されるのは3月の
予定となっておりこの春モデルには間に合わないにょ。
AMDにとってはULV版のSandyBridgeよりも早く出荷できたことはシェア拡大のための絶好の
チャンスとなったけど大多数のユーザーからしてみればCPUメーカーなんてどうでも良くて
前モデルからどの程度性能が上がった(下がった)かという方が重要だからね。

性能に関してはすでにサンプル版にてベンチが出ているけど今回はいよいよ製品版での
比較となるにょ。
比較対象として選択したのはCore i3-380UMを搭載したVAIO Yの前モデル(YA)、セレロン
SU2300搭載のLaVie M、そして昨年8月19日に書いたセレロンU3400搭載のUL20FTにょ。
どれもCPU+ノースブリッジのTDPは18W程度となっているにょ。(SU2300のみCPUに
ノースブリッジの機能は内蔵されていないため合算TDPとなっている)

        VAIO Y(YB)   VAIO Y(YA)   UL20FT     LaVieM
        AMD E-350    Core i3-380UM  セレロンU3400  セレロンSU2300
        1.6GHz     1.33GHz     1.06GHz     1.2GHz(※)
 PCMark05
  CPU      2758      3536      2577       2966
  Memoey     2034      3465      3025       3066
  Graphics    2444      1572      1673       1397
  HDD      5097      5251      4980       4948
 Windowsエクスペリエンスインデックス
  プロセッサ   3.7       4.7      N/A        3.9
  メモリ     5.5       4.9      N/A        4.8
  グラフィックス 4.6       3.4      N/A        3.5
  ゲーム用グラ  5.9       3.3      N/A        4.7
  HDD       5.9       5.7      N/A        5.7

(※注意)PCMark05の結果はPCWacthからの引用、エクスペリエンスインデックスの
     結果はITmediaからの引用だけどSU2300搭載機の比較用として用意されたのが
     PCWacthの方はLaVie M、ITmediaの方はUL20Aと異なっている。

これを見てみるとやはりCPU性能はCULVノートには劣るという感じにょ。
CPUスコアだけを比較すると前モデルに搭載されていたCore i3-380UMと比べると80%の
性能だからね。
ただ、Core i3-380UMはHTTを搭載しており2コア/4スレッドのCPUなのに対してE-350は
2コア/2スレッドのCPUとなっているにょ。
PCMark05はマルチスレッドに対応しているものの4スレッドに最適化されたものはあまり
含まれてないためこれよりも差が開く可能性はあるにょ。
とはいえ、それはエンコなどの極めて限定的な使い方であり、一般的な使用方法において
いえばPCMark05のCPUスコアは性能比較用としては適しているのではないかと思うにょ。

もっとも、前モデルに搭載されていたi3-380UMはCULVノートの中では比較的ハイスペックな
CPUであったためCULVノートの下位のCPUと比較してみるにょ。
するとセレロンU3400と比べると107%、セレロンSU2300と比べると93%の性能となるにょ。
昨年8月19日に書いたようにArrandaleベースの新セレロン(U3400)はPenrynベースの
旧セレロン(SU2300)と比較して性能がダウンしたという残念な結果だったけどこの
AMDの新CPU、Zacate E-350の性能は両セレロンの中間程度の性能であるといえるにょ。
ITmediaの方のベンチ結果を見るとE-350のPCMark05におけるCPUスコアは2847となっており
SU2300に迫る性能となっているため測定誤差はあると考えればほぼ「(下位レベルの)
CULV並の性能を持つ」といっても良いかと思われるにょ。
決して高性能ではないけどAtomと比べると格段に性能が上にょ。

TDPが大きく異なるため比較対象には加えなかったけど参考までにAtomのスコアをみる
ために昨年9月14日に書いたものを転記するにょ。

         LaVie Light BL550/C Eee PC T101MT
         Atom N550 (1.50GHz) Atom N450 (1.66GHz)
         Win7 Home Premium   Win7 Home Premium
 PCMark05
  PCMark Score     1767         1617
  CPU Score       1665         1420
  Memory Score     2174         2419
  Graphics Score     542         528
  HDD Score       3630         4933

これを見るとE-350のPCMark05におけるCPU性能はシングルコアであるAtom N450と比較して
1.94倍、デュアルコアであるAtom N550と比較して1.66倍となっているにょ。
AtomはCPU+ノースブリッジで9W程度であるためE-350やCULVと比べてTDPが半分であると
いうことを考えればこの性能はやむを得ないとはいえ、Windows7を動作させるにはやや
心許ない性能にょ。
XP世代であればこのAtom搭載ネットブックでOSの動作で不満を感じることはないけど
7世代であればもう少し性能向上してもらいたいところにょ。
それにGPUに動画再生支援機能を持ってないためCPUの性能不足はYouTubeなどの動画
サイトを見るだけでも顕著になってくるのでネット用として十分とはもはや言えない
ようになっているにょ。
そういう面ではTegraなどのARMベースのCPUを搭載した端末の方が場合によっては快適に
動画サイトを閲覧できてしまうにょ。

さて、Zacateといえば気になるのはそのGPU性能にょ。
CPUに内蔵しているグラフィックコアはRADEON HD6310と呼ばれているもので80SPを500MHzで
動作させているにょ。
統合型としては初めてDirectX11に対応しているというだけではなくその性能もTDP18W、
(CPUとの合算TDPで20W以下級)では現時点においてトップの性能といえるにょ。
単純にスペックだけ見ると従来のモバイル用のローエンドの単体GPUであるMobility Radeon
HD5430とほぼ互角の性能だからね。

        VAIO Y(YB)   VAIO Y(YA)   UL20FT     LaVieM
        RADEON HD6310   Intel HD Graphics       GS45(GMA X4500)
 3DMark03     5633      2802      N/A       2048
 3DMark06     2266      1116      1070      N/A
 FFXIベンチ
  HIGH      2124      1317      1285      1367
  LOW      3286      1910      1841      1995

新旧のVAIO Yを比較すると3DMark03で2.01倍、3DMark06で2.03倍となっており新モデルに
搭載されているRADEON HD6310のGPU性能はIntel HD Graphicsと比べて約2倍になったと
いえそうにょ。
Intel HD GraphicsはGS45に内蔵のGMA X4500と比べて1.4倍程度の性能になっているわけ
だけどそれと比べると3倍近い性能になっているといえるにょ。
SandyBridgeに内蔵のIntel HD Graphics 3000では2倍以上の大幅な性能向上があるけど
それはあくまでデスクトップPC用であるためTDPに制約があるモバイルノート用(ULVに
位置するSKU)ではそれほど性能アップはしないと私は考えているにょ。(デスクトップ用
Intel HD GraphicsはGMA X4500の2倍近い性能になっているけど上記のようにモバイル
用に関しては1.4倍程度しかアップしてないのを見てもそれは明か)
そのためSandyBridgeベースのCULVが登場してもこのZacate E-350に内蔵のRADEON HD6310
と比べたら劣るのではないかと予想するにょ。

せっかくなのでFFベンチのスコアも見てみるにょ。
FFベンチのLOWに関してはここで何度も書いたように今となっては負荷が軽すぎてGPU用の
ベンチとしては全く不適なものとなっているにょ。
一定レベルの性能があればCPU性能に比例するためCPUベンチ(シングルスレッド性能)
比較に使用する方が適しているくらいにょ。
FFベンチLOWのスコアはPenM1.2GHz+915GMという6年前のモバイルノートであっても
2000程度に達するくらいだからね。(XPの方が7と比べてスコアが上がる傾向があるから
単純比較できないものの915GMでさえGPUではなくCPU側がボトルネックになっている
ということには変わりない)

ところが、E-350搭載の新VAIO Yは旧VAIO Yと比べて0.8倍のCPU性能にもかかわらず
LOWのスコアは旧VAIO Yのスコアの1.7倍となっているにょ。
ターボブーストのような機能を持っており、シングルスレッド動作時にはクロックが2倍に
なるというのならばこれは説明が付くのだけどそうではないのにここまで大きな差が
生まれたのはIntelの統合型のGPUには問題があるからにょ。
本来GPUが行うべき処理をCPUが行っているためにより低い段階でCPUがボトルネックに
なっているというわけにょ。
FFベンチよりもCPU依存度が高いゲームであればCPU性能が2割以上高いCore i3-380UMが
差を縮める可能性があるとはいえ、昨今のゲームはGPU依存度が高くなっており、GPUの
2倍の性能の違いががそのままゲーム動作における快適性に繋がると思われるにょ。

さて肝心のバッテリ駆動時間だけどBBenchにおける計測値では新モデル(YB)が5時間
28分、旧モデルが5時間14分となっているにょ。(ITmediaの方のテストではYBが5時間0分、
YAが4時53分となっている)
個体差による影響があるためこれを持ってZacate E-350はCore i3と比べて省電力性に
優れているとは単純には言えないもののAMDのCPU搭載ノートは「発熱が大きい」とか
「バッテリ駆動時間が短い」という偏見を持っている人にとってはそうではないという
ことが分かると思われるにょ。
これも従来のK10コアをそのまま使用するのではなく新規にコアを作り直したお陰にょ。

総じて言うと当初の予想通りCPU性能は大したことはない(CULVのセレロン並)であり、
GPU性能に関しては高い性能を持っているということが分かったにょ。
CULVノートと同様にネットブックに性能の不満を感じている人が乗り換えるには丁度良い
と思われるにょ。
ZacateはCULVと同じTDP18Wということを考えるとやはり上記のようにコアを新規に作った
ために実現できたと思われるにょ。
何せZacateのダイサイズはAtom(PineView)と同程度だからね。(正確にはAtomよりも
一回り小さいレベル)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/kaigai/20101118_407367.html
単純に考えれば製造コストもAtom並といえるにょ。(Atomと同程度のダイサイズでここ
まで性能が高いZacateはすごいといえるかもしれない)

そう考えるとCPUの価格は明かされていないけどメーカーへの仕切価格もCULVよりも抑えて
いると予想できるにょ。
したがって、CULVノートとAtom搭載ネットブックを比較してみてCULVノートの方が高性能
であっても価格差の問題でネットブックを選ぼうとしている人にとっては非常に有用な
選択肢といえるにょ。
ただし、VAIO Yの場合は価格を下げるために液晶の品質も従来モデルから落ちている
みたいなので購入の際には価格分の価値があるかどうかはスペック表からだけではなく
実機を自分の目で見てから決めた方が良いかもしれないにょ。
http://plusd.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1101/13/news016_5.html
 
 
》記事一覧表示

新着順:2059/2555 《前のページ | 次のページ》
/2555